たかが八百屋、されど八百屋、つまり八百屋だ。
アルゼンチンに限らず、海外の八百屋は美しい。
色とりどりの野菜たちが、お行儀良く並んでいて、おしゃれ。
代官山あたりの雑貨屋か?
と、街角の八百屋のレイアウトに見とれてしまう事もしばしば‥。
これというのも、野菜を入れているものが、
味気のない、ダンボールとか、発泡スチロウールとかじゃないからかもしれない。
大抵は、木の箱に入れてあって、そのままディスプレイに使っている。
また、パック包装なんかもしていなくて、野菜むき出し状態っていうのも良いのかも。
なんとなく、新鮮に見えるし。
街角の八百屋
値段を書いてある札にしても、
こんなにおしゃれ。
で、私は思った。
もしかして、日本を訪れている外国人の皆さんは、(主に欧米の方々)
八百屋などで「茄子」とか「西瓜」とか、漢字で書かれている値札を見て、
「わーぉ、ワンダフル、オリエンタルカルチャーね~。 エクセレントォ~!!」
なんて、結構感動しているのではないかと、私は思う。
そこで、私はひらめいた。
突然ですが、日本の商店街の店主に提言!!
値札は、墨と筆で漢字で書け。
必ず、外国人の客が増えるはず。
意味もないのに、胡瓜とか、買っちゃうはずだ。
これは、八百屋に限らず、魚屋なんかでも、いけるのではないかと思う。
私が、保証しよう。絶対外国人客が増える。
が、難点が1つ。
最近のアーパーな、日本の奥様方のほうが、漢字を読めない可能性がある。
したがって、日本人の客は減っちゃうかも‥‥。
これは、大問題。
ダメじゃん。
私の提言。
自己完結。
で、話は、アルゼンチンの八百屋に戻る。
野菜はほとんど、キロ売り。
もちろん、1個2個でも買える。
野菜達は、日本のように、均一の大きさではなく、
かなり、不恰好なものも入っているが、もちろん、味は変わらない。
だからなのか、かなり安い。
っていうか、日本の野菜が高すぎるんだけどね。
世界的に見ても、たぶん、トップクラスの高さだと思う。
例えば、
サハラ砂漠の真ん中でリンゴを買うよりも、
日本のリンゴの方が、高いと思う。
そんな事を考えながら、
野菜の写真撮影に没頭していたら、
頭の後ろから、声がした。
「俺は撮らなくてもよいのかい?セニョリータ」
と、八百屋のおじさん。
何故か、ビニール袋を持って、
ポーズを取るので、とりあえず撮影。
そうしたら、奥のほうに奥さんが写っていた。
で、奥様のいう事にゃ、
「いやだ、私メガネをかけていたわ。
もう一枚撮ってポルファボール」
と、自然に仕事をしている、不自然なポーズをする。
で、仕方がないから撮影。
撮影後、写真をチェックして、
「私は、この角度の顔が良いのよ。
うん、キレイに取れてるじゃない!!」
と、奥様、大満足。
お礼に、オレンジ一個を貰った。